歯石(プラーク)とは -歯石の原因と効果的に除去する方法

歯石の秘密

歯に付着する汚れは、食べ滓だけではありません。歯垢や歯石なども、みなさんの歯によく付着している汚れです。この中でも歯石は、簡単に除去することのできないものであり、将来的には歯が抜ける原因ともなる、大変に厄介な汚れです。しかし歯石を詳しく知り、歯を守る意識を持つことで、上手に乗り越えることも可能です。

歯石とは？

歯石とは、歯に付いた歯垢が石灰化し硬くなり、簡単には取れなくなってしまった歯の汚れです。歯石が出来上がると、その上にさらに歯垢が付きやすくなるため、歯石を除去しない限りは歯の状態が悪くなり続けます。「石」と名が付いている通り、非常に固いものであり、ブラッシングで除去することは困難です。歯周病の原因であり、また口臭の原因ともなるので注意しましょう。

プラーク（歯垢）とは違うの？

プラークとは、細菌のかたまりです。しかし歯石のように硬くはないため、ブラッシングで除去することが可能です。しかし、歯ブラシによるブラッシングでは、全体の半分程度しか除去が出来ません。歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで7割以上が除去できると言われていますが、完全な除去はほぼ不可能であり、残った歯垢は歯石となって歯に溜まり続けます。

歯石はどのように出来上がるのか？

付着したプラーク（歯垢）の細菌が、カルシウムなどのミネラル成分と一緒になることで石灰化し、石のように硬くなり、歯の表面に張り付きます。

歯垢と歯石で負の連鎖が発生する

歯石はただのかたまりなので、害はありません。しかし表面がザラザラとし、細かい穴が多数開いているため、細菌が入り込み、活動しやすいすみかを提供してしまう事になります。この細菌が毒素を吐き出したりすると、歯肉炎などの原因となります。

また、この細菌はプラークでもあるため、再び石灰化し歯石となります。歯石が歯垢を呼び、また歯石となるサイクルは、歯が抜けるまで延々と続きます。

歯石を除去するには

歯石が付かないようにするために、歯垢の段階から除去するように心がけましょう。歯ブラシに加え、歯間の掃除も並列して行うことが重要です。

しかし、歯石の表面は細かい穴が開いており、ブラッシングで完全に除去することは出来ません。いくらブラッシングを頑張っても、歯垢を完全に取り除くことは非常に困難です。結局は歯石そのものの除去が必要となります。しかし、歯石の除去は、個人では非常に困難です。ご来院いただき、専用の道具を使用して、定期的に歯石の除去を行う必要があります。

30代以上のおよそ8割が歯周病を抱えていると言われております。虫歯などなく、すぐに治療する必要がない方でも、歯垢や歯石が溜まっているケースはかなり多いので、定期検診と歯石の除去を日常的に行うことが重要です。